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23rd Apr

調剤過誤はあってはならないけど

100%防げないのも事実で

その可能性をできるだけゼロにしようと

日々の業務にあたっているなかで

今日はとんでもないことに出くわしました


心療内科に数年通っていて

私の勤める薬局に薬をもらいに来ている患者さんの

お薬手帳を確認した同僚の薬剤師が

服用中の薬剤に併用禁忌があるのに気付いた

整形外科で処方され門前で調剤された臨時薬のひとつと

継続服用している心療内科の薬で

併用することで整形外科の薬の血中濃度が33倍になるというもの

急激な血圧の低下を招く可能性があり

とても危険なのです


今日の薬を受け取ったのが代理の方だったため

お薬手帳に併用はしないようにと記入し

患者本人にも伝えるよう依頼し薬をお渡しした

数時間後本人から電話で問い合わせがあり

その電話を受けたのが私でした

担当の投薬した薬剤師が昼休憩に入っていたため

私が話をうかがったところ

過去にも数回整形外科にかかり

同じ処方をされており

併用禁忌である2剤を服用したことがあったことが発覚


整形外科でも薬局でも

心療内科で処方されている薬について

情報提供していたにも関わらず

スルーされていたようです


服用後下痢を起こしてしまったのだそうで

後日、整形外科の薬を調剤した薬局に問い合わせ

体調について相談したら

なんと

そういう副作用はないと思うとの回答

併用薬について整形外科でもチェックして処方しているのだから

間違いないだろう

整形外科では

薬について詳しくないからわからない

そういうのは薬局の仕事だろうと言われたらしい


全く無責任でお粗末

なんのための医薬分業か


患者が併用薬を伝えてないならともかく

医者にも薬剤師にも伝えているのに

全くチェックされていないなんて

信じられない

今時レセコンで併用禁忌や慎重投与はチェックが入るよ


患者には整形外科の薬は服用中止させ

次回整形外科受診時

当該薬剤は服用できないと伝えるように

心療内科の薬は今日は服用せず

明日から再開と指導

お薬手帳にも記入してもらい

問い合わせ電話は終了


まあ健康被害といっても

下痢ですんでよかったけどね

心不全とか肝機能障害なんて出てたら大変だった


いっそう身が引き締まる思いでしたよ

ひとつの怠慢が

人の命を奪いかねないからね

日々精進ですね


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